コース取りがもたらした明暗

　先週の雪の影響で関東は今週も３日間開催。自然には逆らえないとはいえ、これには競馬にかかわる人の多くが影響を受けた。中山競馬場から帰った関係者の話だと、それぞれ要した時間はバラバラ。早い人で３時間、遅い人は１２時間もかかったそうだ。

　明暗を分けたのはコース取りだ。スタッドレスをはいている車なら自信を持って裏道を選択できるが、ノーマルタイヤだと、それもなかなか難しい。結果、広い道を選択した人は大渋滞にはまり、８時間〜１２時間ほどかかって、ようやく美浦に到着。心身ともに疲れ果てた様子だった。

　裏道を選択できた組は比較的早く移動できたようで、松岡騎手などは「俺は３時間で帰りましたよ。やっぱり、コース取りが違うからね（笑）」と誇らしげに語っていた。騎手のなかには移動が困難で、調整ルームに泊まった人もいるほど。松岡は間違いなく勝ち組だろう。

　某調教師は南武線が動くまで船橋法典近くのお店でビールを飲み、ようやく柏までたどり着いたところで今度は常磐線が止まって、さんざんな思いをしたという。後日、話を聞くと「本当に大変でした。それになぜかお金が異様にかかったんですよね。なぜだろう（笑）」。どこで時間をつぶしていたかはあえて聞かずに話を合わせたが、本当に大変な一日だった。ふう。

（美浦厩舎班・木村拓人）

2013年01月20日