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馬場状態を読み切って馬券も好スタート
あれは98年の菊花賞。同年の春に札幌から関西へ引っ越してきた筆者は、秋の京都競馬場の芝コースを見てがくぜんとした。目の当たりにしたのは、噂に聞いていた“グリーンベルト”。馬場の内ラチ沿いだけきれいに生えそろっている芝を見て「内と外ではこんなにも違いがあるのか」とため息。競馬の概念を覆された。
この驚きをどう表現すれば良いか?誤解を恐れずに言えば、詐欺にあったような心境だった。これまで札幌競馬場のテレビモニターで観戦していたので、これほどまで先行馬に有利な馬場状態だとは思いもしなかった。もちろん、菊花賞は追い込みのスペシャルウィークではなく、逃げるセイウンスカイの単勝勝負。見事に的中して「もっと早くに知りたかった」と怒りを覚えたことを思い出す。
なんて威勢のいいことを言っていたのは恐れ知らずの若かりしころで、皆さんがご存じの通り、競馬はそんなに甘くはない。先行馬が有利だと分かっていても、狙った通りに決まらないのが競馬の奥深さ。いまだに裏をかかれて高い授業料を払わされている。
だが、第1回京都開催は芝のコンディションが非常に悪く、グリーンベルトの影響が例年以上に大きかった。こんな馬場を見せられると、他地区で観戦している方々には申し訳ないが、ライブで観戦する人が断然有利。例年スロースターターの私も、今年は馬場状態を読み切って好スタートを切ることができた。決してJRAの肩を持つわけではないが、馬券で勝つには競馬場に足を運ぶことが一番。寒さ厳しい時季ですが、ぜひ自分の目で芝の状態をチェックして、ワンランク上の予想でひと儲けしてください。
(関西デイリー・松浦孝司)
2013年01月22日
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