若葉Ｓの大敗が実力ではない素質馬

　先週の若葉Ｓでしんがり負けを喫したアルヴェロン。昨年の裏ハコ（札幌開催時の函館）出張時から馬体と動きの良さにほれぼれしたほどで、小島茂師もその時（デビュー前に函館競馬場で調教していた）から「かなりの能力の持ち主」と高く評価していた。それだけに前走の敗戦には納得がいかず、今週小島茂師に詳しく話をうかがった。

　「早めに栗東トレセンへ移動し、じっくり調整をしてきた。現地スタッフともまめに連絡をとり、私を含めて誰もが出来の良さを感じていたし、自信を持って送り出した。それでこの結果。レース後、馬体面でどこも悪いところはなく、何か精神的な面で走りたくなかった原因があったのだと思う」と話してくれた。「全然ハミを取ってくれなかった」とは蛯名騎手。調教師、騎手ともに精神的な面が影響したと分析していた。そして小島茂師は「レース後厩舎へ戻ってきた時はこれまでよりもうるさいところを見せた。きっと競馬で目いっぱい走っていないストレスがあったのだと思う。だから疲れはないし、実績ある東京コースの青葉賞で巻き返したい」と意気込みを語ってくれました。

　私自身もクラシック級の能力があると思っている馬。次走で権利を取って、ダービーで走る姿をぜひ見たいものです。

（美浦厩舎班・塩手智彦）

2013年03月22日