みちのくでキラリと光った好騎乗

　先週の蛯名正義騎手は土曜日に青葉賞、日曜日に天皇賞を優勝。土、日ともに重賞制覇の快挙を達成した。世間的にはこちらが大いに注目されるところだが、福島でも土曜日、日曜日ともにメーンレースを優勝した騎手がいる。伊藤工真騎手だ。

　土曜日が12番人気、日曜日は15番人気での勝利で、穴党ファンや伊藤工騎手のファンにはきっとビッグなプレゼントになったことだろう。本人に土日、それぞれのレースを振り返ってもらった。「飯坂温泉特別（土曜）のセイカフォルトゥナは立て直して状態が良くなっていると聞いていました。ハナへ行ければ行こうと思っていましたが、内の馬が速かったので番手で運びました。自分のリズムで運べていたし、４角での手応えも十分にありましたが、それにしても強かったですね。福島民友Ｃ（日曜）のアウトクラトールは以前に乗せてもらった時にもっとやれるイメージを持っていました。自在性がある馬で、その良さをうまく生かせたのではないかと思います。直線もうまくさばけましたし、勝ててよかったです」と笑顔で話してくれた。

　「月曜日のメーンも勝てれば完全制覇だったね」と話したら「周りからは結構言われましたが、それは自分の都合ですからね。騎乗する馬の良さを出せるように、一頭一頭大事に乗ることを心掛けています」と、とても謙虚な工真クン。これをきっかけに、今後さらなる活躍ができるように応援してますよ。

（美浦厩舎班・塩手智彦）

2013年05月01日