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ジョッキーの激戦区で戦う藤岡佑
フランス修行中の藤岡佑騎手が、一時帰国してこの週末だけレースに参加している。土曜・平安Sのハートビートソングは除外の憂き目に遭ったが、日曜・オークスのティアーモは2分の1の抽選を見事に突破。「せっかく帰ってきて、どちらも除外ではサブい」と語っていただけにホッとひと安心といった様子。「投票日の木曜日は時差ボケからくる疲れからか、朝から夕方5時までずっと寝ていました。起きたら抽選をクリアしていたみたいで。果報は寝て待てとはよくいったものですね」と、以前と変わらぬユースケスマイルだった。
それほどゆっくりと話をする時間はなかったが、フランスでの生活についても聞いてみた。「今は小林厩舎を手伝う形で、フランス流の仕事の流れなどを教えてもらっています。朝は寝わら上げから始まって、調教に乗って手入れをして、その流れを1日3頭。家庭教師をお願いしてフランス語も勉強中です。慣れてくれば他の厩舎の馬にも乗りにいきたいですね」と徐々に活動の幅を広げていくという。
ただ、レースに乗れるかというのは厳しい問題のよう。藤岡佑騎手のように、世界各国からジョッキーが集まるフランス競馬。その数は約600人にものぼり、みんなが夢をつかもうとワンチャンスをうかがっている。時間をかけて地道に縁をつなげていき、着実に努力をしてアピールするしかないそうだ。
オークスが終わればその足で成田に向かい、深夜の便でフランスへ。到着したその日の夕方にはサンクルー競馬場で騎乗するハードスケジュールだが、心から楽しんでいる様子がうかがえる。「フランスでの免許次第ですが、できれば年内いっぱいは向こうに残っていろんなことを吸収したい」。藤岡佑騎手の挑戦はまだ始まったばかりだ。
(栗東厩舎班・安里真一)
2013年05月19日
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