これからも日本ダービーは最高の舞台

　先週末は休養を取って、記者席以外でダービーをライブ観戦。発馬前に久しく忘れていた競馬に対しての高揚感が湧いてきたことには何か、懐かしさを覚えた。そして、ファンの方々はいつもこの感覚を味わえていたのだと思うと、うらやましくも感じた次第。レースは１角でややごちゃつくところがあったものの、ゴール前まで勝ち馬がみえない接戦。後味の悪さを引きずることなく、期待通りの見応えのある熱戦だった。

　レース後すぐに帰途につこうと、観客席から競馬場内を歩き出したが、多くの笑顔が見られたことでさらに驚いた。普段の開催ではここまで多くの若い方を見かけることはなく、その人たちが満足した表情で雑踏をつくり出していたのには、老婆心ながら中央競馬の先行きを危惧していた当方には非常にうれしかった。

　その方たちの馬券が的中したかどうかは分からないが、あの表情をつくり出した日本ダービーはやはり、最高のエンターテイメント。今後も多くのファンで身動きが取れない競馬場をつくり続けてくれるだろう。

（美浦厩舎班・工藤　修）

2013年06月01日