好調なセールの裏にはジレンマも…

　今や競馬界にとっての一大イベントとなったセレクトセールが先日行われた。過去最高の売り上げを記録し、アベノミクスの効果がここにも表れた形となった。

　ただ、ちょっと売れ行きが良過ぎて、想像していた価格以上になった馬が多かったように思えた。何人かの馬主さんとお話をしたが、やはり高過ぎて思ったように買うことができないとボヤく人も少なくなかった。当歳セリでは４５０番以降の馬たちが軒並み高めになった印象。買いたくても買えないジレンマが２０００万円くらいの馬を狙っていた馬主さんたちの中にはあったはず。

　だが、まだチャンスは残されている。来週はセレクションセールが行われる。セレクトセールに比べれば買いやすい価格帯の馬が上場されるセール。セレクトセールでジレンマを感じた方々は、ここでうっぷんを晴らしてもらいたい。セレクトセールでも日高の馬に高値が付いていたように、若い世代を中心に日高の生産者も知恵を振り絞っていい馬を生産しようとモチベーションが高くなっている昨今。とてつもないお宝がここに隠されている可能性も高く、ぜひともセレクトセールの勢いがこのまま続けばいいと思っている。

　なお、セレクトセールのレポートは週末のＰＯＧブログで紹介したいと思っているので、ぜひそちらもご覧いただきたい。

（美浦厩舎班・木村拓人）

2013年07月10日