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カタールの王族が日本競馬に熱視線
とある筋から事前にウワサを聞いていたが、まさか本当にやって来るとは…。北海道苫小牧市で行われた「セレクトセール2013」にカタールの王族が初参加。現首長のいとこにあたるファハド・アルターニ殿下(24)が、9000万円で落札した「ピンクパピオンの12」(牡、父キングカメハメハ)を筆頭に、計5頭の日本馬を手に入れた。
中東で競馬というと、真っ先に思い浮かぶのはドバイだが、09年のドバイショックを境に景気は右肩下がり。一方で取って代わるようにのし上がり、世界中で高額な馬を買いあさるようになったのはカタールだ。経済規模自体はさほど大きくないものの、昨年の国民1人あたりのGDPは9万9731ドルで世界2位(日本は4万6735ドルで13位)。ざっくり言えば、日本の倍以上豊かな国である。なかでも王族となれば…その資金力は言わずもがな。つい先日も、別の王族が無敗の仏オークス馬トレヴを購入したそうだ。
ファハド・アルターニ殿下は現在、JRAでの馬主登録申請を準備中。聞けば、お忍びで昨年の有馬記念を生観戦したというから、日本で存在感を示そうとする意思は相当に強いはず。「セリで購入した馬が、どういう形で成長していくか。それを見定めつつ、来年はさらに多くの予算を見積もることになるだろう」。カタール勢が社台グループ1強の図を切り崩すか。動向を注視したい。
(関西デイリー・長崎弘典)
2013年07月23日
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