今夏の新潟は東の風が吹く

　例年よりも馬券が獲りやすいイメージの新潟競馬。これも昨秋に実施された未勝利戦、５００万下におけるブロック制のおかげだろう。

　フルゲート割れしない限りは関東馬は関西へ、関西馬は関東の競馬に遠征できないというものだが、特に関西馬の稼ぎ場となっていたのがこの新潟開催。栗東からの輸送時間が同時期に施行されている小倉よりも短くて済み、広くて紛れの少ない舞台。馬房数により遠征できる頭数は限られていたが、多くの陣営が新潟遠征を望んでいたのは本音だろう。

　しかし、我々は普段なじみのない関西馬がポッと現れても、能力の比較が困難で成績に惑わされるケースが多々。新馬戦も今年は関東馬が良血の関西馬を相手に奮闘し、昨年21戦10勝と負け越しに終わった借りを返せる勢い。高額条件戦においても、先週は１０００万以上の特別戦を全て関東馬が制圧した。

　前が断然有利のダートだが、キャラクターと展開を読みつつ芝の外回りでこそ走る馬を狙い、芝の内回り、直線競馬は静観するのが勝ちにつながる道。残り３週間も関東馬の競馬となることを願う。

（美浦調教班・加藤剛史）

2013年08月17日