リスポリの手綱さばきに注目

　今週からＵ・リスポリ騎手が短期免許を取得して騎乗している。初来日となった２０１１年、初騎乗初勝利の鮮烈な日本デビュー。その後も着々と勝ち星を伸ばし、短期免許最終日にはキンシャサノキセキでの高松宮記念制覇でフィニッシュ。重賞３勝を含む２８勝を挙げ、全国リーディングのトップに立って帰国していった腕達者である。

　そのリスポリ騎手の地元イタリア競馬。開催はされているものの、政府の財政危機の影響で関係者の賃金やレースの賞金の支払いが滞っている状況。そんな背景もあって、世界を飛び回っているリスポリ騎手だが、とにかくハートの強い男でスポット参戦している香港や昨年から拠点を置いているフランスでも着々と地位を確立しており、昨年は３５勝、今年は４９勝をマーク。今年からフランスに拠点を移したミルコ・デムーロ騎手が１６勝、クリスチャン・デムーロ騎手が４勝という成績からもポテンシャルの高さがうかがい知れるだろう。

　近いうちにフランス競馬の上位の常連になりつつある騎手を、たった３週間しか見られないのは残念でならないが、きょうの富士Ｓ（リルダヴァル）や菊花賞（インパラトール）でどんな手綱さばきを見せてくれるのか楽しみでならない。

（栗東厩舎班・安里真一）

2013年10月19日