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取材の感触からは「1強」
台風27号の接近で週末の天候が心配されるなか行われる秋の天皇賞。例年に比べると何とも小粒なメンバー構成だが、それでも昨年の年度代表馬に輝いた現役最強牝馬ジェンティルドンナが秋初戦を迎えるとあって注目は大きい。
春はドバイシーマクラシックと宝塚記念の2走。ともに勝利を挙げることができず、陣営も悔しさの残る前半戦だった。今回はそのうっぷんを晴らすとともに、改めてこの馬の力を示す必要がある。その大事な一戦に向けて陣営は、万全の状態に仕上げるべくレースの2カ月前に放牧先から栗東に帰厩させた。
「宝塚記念の時はレースのひと月くらい前に帰厩。あの時は何とか体を絞ろうという調整だったけど、今度は違う。たっぷり時間があったことでしっかりと負荷をかけながら調整できたし、何より昨年のいいころの迫力が戻っている。今回はこの馬のパフォーマンスを発揮できると思う」と井上助手はかなりの自信。避けては通れぬであろう道悪についても「普段の調教からドロドロの馬場でも全く気にしていないし、走りがブレることもない。これは体幹がしっかりしているからだと思う。それに力の要る坂路でも苦にせずあれだけ動けるのだから、俺は全く心配していない」とまるで意に介さない。
今年の天皇賞は「3強対決」ではなく、この馬の「1強」。現役最強牝馬がどんな勝ち方を見せるのか、焦点はその一点だけだと記者はそう思っている。
(栗東厩舎班・赤木俊介)
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