ふるさと定期便

暖かい気候も手伝い２歳馬の育成は順調

　16日の函館に続いて、22日からは浦河、静内、早来の各会場で２歳馬産地馬体検査が行われた。この産地馬体検査を取材で訪れて驚いたのが、各馬の仕上がりの早さだ。

　例年よりも１?２週間遅い開催ということもあるのだが、それを考慮しても早い。すぐにでもデビューできそうな馬体をした馬が多くいた。

　原因のひとつは今春の北海道の気候にある。４月21日には札幌で観測史上最速となる桜の開花が発表された。北海道で沖縄を含めた全国最高気温を記録した日もあった。

　この異常なまでの暖かさで雪解けが早まったのはもちろん、調教で汗をかくことで体が予想以上のペースで絞れてきた。「育成がこんなに順調に進んだ年は初めて」という声を多く聞いた。

　社台グループやビッグレッドファームなどの２歳馬の場合、別の要因も加わっている。この数年はホッカイドウ競馬でデビューさせる２歳馬の育成も行っている。３月には実戦型の能力検査、４月にはデビューする馬を育成することは大きな経験になる。「４月には万全の状態に仕上げられるようになった。その技術をＪＲＡに入厩する馬にも取り入れているので、無理せずに早い仕上げができている」と社台ファームの東礼治郎調教主任が話すように育成技術向上のが各馬の仕上がりに表れていると言える。

　今年の２歳戦は開幕の６月から多頭数でハイレベルの戦いが期待できそうだ。

2008年04月25日