ふるさと定期便

北海道を盛り上げる白毛のユキチャン

　今週からスタートする札幌競馬ではユキチャン（牝３、美浦・後藤厩舎）が話題を一身に集めている。さわやかな気候の北海道の早朝、真っ白なユキチャンの馬体がポプラ並木の馬道を歩いてくる姿は、まるで幻想的な絵画でも見ているようだ。13日には公開調教が行われたが、ゼッケン番号を確認しなくてもひと目で認識できるユキチャンはファンからも絶大な人気を集めていた。

　このユキチャン人気を悔しがっていたのがホッカイドウ競馬の関係者。当初ユキチャンは14日の旭川競馬場で開催されたブリーダーズゴールドカップへの出走を希望していたが、ＪＲＡの補欠２番目だったために選出されなかった。「地元馬、他地区地方馬に回避馬が出てフルゲートにならなかったのですから、規定を変えてでもユキチャンに出走してもらいたかった。入場、売り上げとも２倍くらいは違ったのでは…」と残念がっていた。

　この時季は北海道でも暑い日が続いているが、日光を反射する真っ白な馬体のユキチャンは夏負けなど全くしていない。「兄シロクン、母シラユキヒメは体質が弱かったので白毛でも夏負けしましたが、ユキチャンは大丈夫です」と後藤師。ベストはダート戦なのだろうが、札幌の洋芝コースは力が必要でダートに近いとされており、ユキチャン向きの舞台と言える。まずは17日のクイーンＳで北海道初お目見えするユキチャン。美しくて強いアイドルホースが、北海道の夏競馬を大いに盛り上げてくれそうだ。

2008年08月15日