ふるさと定期便

売り上げを伸ばすには魅力的なレースが不可欠

　08年度のホッカイドウ競馬が20日の門別開催で閉幕した。スタートの札幌開催は計画比104％の好調な滑り出しだったが、旭川開催が95％。門別開催はさらに落ち込んで80％。トータルでも94％に終わり、計画額よりも８億円少ない売り上げに終わった。

　３月末まで南関東やばんえい競馬の場外発売を行うので手数料収入が見込めるため、当初の計画通りに５億５０００万円の借り入れ範囲内で納まる見込みだが、再来年の開催で収支均衡にならないと廃止が決定してしまうことを考えると、かなり厳しい数字だと言わざるを得ない。

　５月末の旭川開催から成績が悪化した理由ははっきりとしている。２歳馬のデビューが少ない春先は週２日間の開催だったが、６月からは週３日間に増加させた。だがこの時期でも２歳馬はまだ少なく、１レースあたりの出走頭数が激減。ファンの興味をそぐ少頭数競馬が売り上げ減少を招いた。所属頭数を考えると週３日の開催はやはり無理がある。また９月以降は株価の暴落など景気の先行き不安感が影響したことも考えられる。

　馬産地主導の新体制での運営となる来年度は、旭川から撤退するため門別が主戦場となり、門別競馬場はナイター化される。新スタンドも建設されるが、立地条件が極めて悪い門別競馬場に多くのファンを呼び込むことは難しい。ネット、電話投票を伸ばすためには全国の競馬ファンに対してハイレベルで魅力的なレースを提供することが重要になる。

2008年11月21日