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ファンと牧場をつなぐ『馬産地の顔』が閉園

 昨年の馬産地最大の事件と言えば、西山牧場が生産活動を停止して、広大な土地をダーレー・ジャパン・ファームに売却したことだが、それに次ぐのが日高ケンタッキーファームの閉園だろう。

 同ファームが開業したのは78年。それ以前は日高を観光客が訪れることはほとんどなく、観光資源と言えばせいぜい歌にもなった「えりも岬」程度だった。だが国民的な人気を博したハイセイコーが75年から新冠・明和牧場で種牡馬入りしたことによって、突然のように競馬ファンが見学のため大挙訪れて大混乱となった。その状況を見ていた白井民平氏が「競馬ファンと牧場とをつなぐ存在が必要だ」と日本初となる乗馬観光施設の同ファームを立ち上げたのだ。今では普通に行われている引退した名馬や種牡馬の見学も、同ファーム従業員が利用者を連れて案内するのがその本格的な始まりでもあった。

 ロッジ風の宿泊施設に、体験乗馬ができる施設やレストランなどを配置し、ピーク時には年間10億円以上の売り上げがあった。だがその後は乗馬施設が日高各地に何カ所もでき、新千歳空港の近くには乗馬観光施設のノーザンホースバークがオープンしたことで経営危機に陥り、何度か経営母体も代わった。03年からは門別町(現・日高町)が出資した第三セクターとして運営されていたが、累積赤字は2億5000万円まで膨らみ、閉鎖を余儀なくされることになった。西山牧場とともに「馬産地の顔」の消失は、何とも残念な出来事だった。

2009年01月16日