北海道牧場紀行

トウショウ牧場編?Ｐａｒｔ??

　牝馬らしい切れ味を武器に、Ｇ?３勝を挙げているスイープトウショウ。05年の宝塚記念では、ゼンノロブロイやハーツクライといった並みいる牡馬を蹴散らして快勝。牝馬としては39年ぶり史上２頭目の春のグランプリホースに輝いた。
　スイープトウショウの祖母サマンサトウショウは、エプソムＣなど７勝を挙げている。産駒のトウショウノアは６勝、トウショウラッシュも５勝と好成績を残している。
　スイープトウショウの母タバサトウショウは１勝に終わっているものの、父が欧州最強馬とも言われたダンシングブレーヴであることからしても、生まれながらに繁殖牝馬としての期待が大きかったのだろう。
　その上タバサトウショウは、サンデーサイレンス系種牡馬が全盛の時代で、配合面でほとんどクロスを気にする必要がなく、現在のリーディングサイアーたちが選び放題と言えるだけに、スイープトウショウに続く活躍馬が楽しみである。
　今年、タバサトウショウは、未来のリーディングサイアーに最も近いと言われる種牡馬の産駒を誕生させた。タバサトウショウの07（牡、父キングカメハメハ、５月21日生まれ）は、父によく似た好馬体に恵まれた。
　「実は昨年もキングカメハメハを配合しています。その産駒（牡）の出来が良かったこともあって、２年連続して同じ種牡馬を配合しました。ウチの牧場では珍しいことなんですよ」とトウショウ牧場の志村吉男場長は語る。
　ちなみに母のタバサトウショウは、産駒に種牡馬のいいところを引き出す繁殖らしく、そう思うと筋肉質でメリハリのある馬体にも納得がいく。
　タバサトウショウは現在ディープインパクト産駒を受胎中。来年はディープ似の産駒に会えることとなりそうだ。

2007年10月07日