世界の馬窓から

幕を開けるトレーニング市場は不景気の今こそお買い得？

　毎年、熱い注目を集めている海外トレーニングセールの出身馬。今年も早速、世界のトレーニングセールの幕開けを告げるオカラ・ブリーダーズ・セール（以下ＯＢＳ）が、米国のフロリダで２月17日に行われる。

　この時期に１Ｆ10秒台を記録する仕上がりの早さは、米国をはじめ世界中で武器とされ、即戦力として注目を集めてきた。しかし、今もなお世界を襲っている未曾有の大不況の影響を「間違いなく受けるだろうな」とエージェントをはじめ、セール関係者たちのトーンは上がらない。

　昨秋以降に行われたほぼすべてのセールにおいて、英タタソールズ社以外は「軒並み30?40％ダウン」と伝えられているが、09年も「その流れは変わらないよ」という見方が大半だ。

　ただ「逆に今年みたいな不況のときこそ、お買い得なのだ」という見方をする関係者は少なくない。「多くの馬は昨秋のセールで仕入れをされているから、ほとんどが例年よりも安い値段で購入されている。さらに世界中から客が集まるカルダー（フェジックティプトン・カルダー・セール）以外はバイヤーが少ないはずで、間違いなく例年とは比べ物にならないくらいいい馬を安く購入できるだろうね」

　（現地エージェント） 今年はどのセールから、どんな大物が登場するのだろうか。そこで次回は、現地のプロたちが注目する09年の新種牡馬たちを紹介しよう。

2009年01月10日