世界の馬窓から

超良血の英2000ギニー馬は奇跡？の配合

　現地時間の２日、英国のニューマーケット競馬場で、日本の皐月賞にあたる英2000ギニーが行われ、６番人気のシーザスターズが快勝した。

　同馬の母は今年３月に死亡した93年の凱旋門賞馬アーバンシー（父ミスワキ）。01年の英＆愛ダービーとキングジョージを勝ち、現在では種牡馬としても高い人気を誇るガリレオ（父サドラーズウェルズ）の半弟という超良血馬だ。

　そして同馬の父はグリーンデザート産駒のケープクロス。「グリーンデザートの後継種牡馬はほとんどスプリンターだが、ケープクロス産駒だけは距離の融通性がある」（英厩舎スタッフ）と言われており、英ダービーではどんな走りを見せてくれるか注目が集まっている。

　前述のガリレオを筆頭に、アーバンシー産駒のほとんどを所有してきたクールモアグループ。実際に、そのほとんどがサドラーズウェルズをはじめとするクールモアブランドの種牡馬と交配されてきた。ところが、シーザスターズは父が犬猿の仲と言われているダーレーが所有するケープクロス。「ある意味、これぞ奇跡の配合」と話題になっている。

　ライバル同士の血が交わる形で生まれたシーザスターズ。英2000ギニーに続き、英ダービーをも制することができるか。注目の大一番は約１カ月後、現地時間の６月６日にエプソム競馬場で行われる。

2009年05月09日