世界の馬窓から

ダービーの主役オブライエン厩舎を止められるか？

　現地時間の６月６日、エプソム競馬場で英ダービーが行われる。各トライアルを終え、英ブックメーカーの１番人気は愛ダービートライアルＳを勝ったモンジュー産駒のフェイムアンドグローリー。２番人気は英2000ギニーの覇者シーザスターズ。３番人気はダンテＳを勝ったブラックベアアイランド。ちなみに同馬は、02年の英＆愛ダービー、ＢＣターフを勝ったハイチャパラルの全弟という良血馬だ。フェイムアンドグローリー同様、Ａ・オブライエン調教師の管理馬である。

　ここしばらくは、ほぼ毎年のようにクラシック戦線を総なめにしてきている同厩舎だが、今年も英ダービーに、少なくとも７頭以上の管理馬を送り込むことになりそうだ。

　良血馬がそろうエリート軍団とされるオブライエン陣営に対して、２番人気のシーザスターズも引けを取らない良血馬であることは以前にお伝えしたが、今回は距離適性が勝敗のポイントという見方がされている。日本では、皐月賞からダービーは２ハロンの延長になるが、英国では1600ｍから４ハロンの延長になることに加え、直線競馬からコーナーのあるコースへと変更が加わることとなるのだ。

　現地では、過去にシンダーをはじめ数々の名馬を手掛けてきたＪ・オックス調教師が、前走後にシーザスターズのダービー出走を表明したことで、勝算があってのことだろうと言われている。

　今年も英ダービーは、Ａ・オブライエン軍団ＶＳ他陣営の戦いになりそうだ。

2009年05月30日