世界の馬窓から

世界の富豪がズラリと集まる避暑地のセール

　仏国のドーヴィルと米国ニューヨーク州のサラトガは、この時季に競馬と１歳馬のセールが行われる世界的な避暑地として知られている。

　これらのセールは「世界の富豪たちが夏休みを楽しんで、?では、１頭買って帰ろうか?というような感覚で購入する傾向が強いね」（米国エージェント）と言われており、関係者たちの間では「平均価格が高いセール」として有名である。そのひとつに、８月10、11日の２日間に渡って行われるファシグティプトン社が主催する『サラトガ・セレクトセール』が関係者の間で注目を集めている。

　以前にも書いたように、ファシグティプトン社はドバイ資本となっている。３月に行われたカルダー・トレーニングセール同様、今回のサラトガも、日本をはじめ世界中のバイヤーたちが招待されているのだ。

　「世界的に景気の落ち込みをみせるなかで、高い売り上げを目指すひとつの策なのだろうが、いわゆる“プロ”と呼ばれる人々が多く来るはずだから、セール自体の傾向が大きく変わる可能性はある。まあどちらにしても、ダーレーが間違いなく購入するはずだから、ものすごい値段の馬が出るだろうね」（米国エージェント）

　07年ＣＣＡオークスを勝ったファニームーンをはじめ、数多くの名馬たちが取引されてきたサラトガセール。今年も名馬が誕生することになるのだろうか。

2009年08月01日