世界の馬窓から

ガリレオを筆頭に値崩れを起こすクールモア系種牡馬

　残念ながら、圧勝した凱旋門賞を最後に引退することが決まってしまったシーザスターズ。けい養先など、詳細についてはいまの段階では未定ながら、戦績、血統面ともに超一流であり、すでに現地生産者からは「絶対に種付けしたい」という声が多く出ている。

　シーザスターズの半兄であるガリレオは、英＆愛ダービーにキングジョージを勝つなど、競走馬としても超一流だったが、種牡馬としてもその地位を確立している。大種牡馬サドラーズウェルズの後継種牡馬の有力候補と言われる存在になっている。先週、日本でもガリレオ産駒のミッションモードが東京芝1800ｍの新馬戦を快勝したばかりだが、ここへきて、ガリレオ産駒が値崩れを起こしているという。

　現地エージェントの話によれば「値崩れを起こしているのは、ガリレオだけということではない。クールモアの種牡馬の多くがそうなっているのだ。いま高額馬を購入しているのは、ほとんどが犬猿の仲のダーレーをはじめとするドバイ勢だから、値が上がらないのは当たり前だよ」ということなのだ。

　そういう背景からか、愛ゴフス社、英タタソールズの１歳セールと、最近何人かの日本人関係者がガリレオ産駒を落札している。

　多くのガリレオ産駒は、ここまでの実績もさることながら、良血繁殖牝馬と配合されているうえに「いい馬が多い」とされているだけに、日本人関係者にも手が届くプライスになったことで、ミッションモードに続く素質馬がやってくることになりそうだ。

2009年10月17日