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世界の馬窓から

条件が変わらない限りJCダートの外国馬参戦は…

 JCダートの舞台が東京から阪神に移って3年。過去2年の外国馬も小粒な顔触れだったが、今年はついに参戦馬がゼロとなった。

 ダート競馬が主流で、招待馬の中心ともなる米国はすべての競馬場が左回り。当然、右回りでのレース経験がない馬たちばかりだ。実際、阪神に移った08年以降に参戦した馬たちは、4角のコーナーリングで膨らむ姿が目立っていた。米国関係者ばかりでなく、欧州の関係者たちからも「右回りでは参戦する馬がいなくなる」と言われていたのだ。

 さらに、もうひとつ大きな違いとして挙げられているのが、ダートの?質?の違いだ。日本が砂であるのに対して、米国は土に近い。先日、日本のダートチャンピオンであるエスポワールシチーがBCクラシックに挑んだが10着に敗れた。日本ではコンデションを敗因に挙げる論調もあったが、レース前から現地の厩舎関係者たちの間では?厳しい結果になる?とジャッジされていた。

 「米国のなかでも、今年のBCが行われたチャーチルダウンズのダートは特殊なのだが、日本の馬(エスポワールシチー)は最初からハンドリングできていなかった。それにスパイク鉄に戸惑っていたようで、悪戦苦闘していたようだ。メディアなどは、実績から注目していたところもあったようだが、あのような状態では難しいだろうという予測がついたね」(現地厩舎スタッフ)

 砂質の違いに加えて、右回りという条件では、JCダートへの外国馬の参戦が増えることはなさそうだ。

2010年12月04日