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世界の馬窓から
日豪間に大きく立ちはだかる検疫問題
東日本大震災の影響で、当初の4月から先週に移行されて開催された中山グランドジャンプ。近年は毎年のように豪州から有力馬が来日していたが、今年は遠征馬ゼロ。間違いなく検疫の影響が大きかったと言われている。昨年、マイネルキッツがメルボルンC挑戦を計画していた際にも話題に上がった、馬インフルエンザによる豪州との間の検疫問題は、いまもなお継続されたままなのだ。
また、これまでフジキセキを筆頭に、日本から多くの種牡馬がシャトルされてきたが「以前のように簡単ではなくなってしまっている」と現地生産者たちも表情を曇らせる。
ある生産者は「いままでは普通に検疫を受ければ出入国が許されてきたが、日本で馬インフルエンザが発生した以降は二国間協定に引っ掛かってしまう。第三国を経由して、検疫を受ける形ではないと駄目となっているんだ」と実情を説明。「実際にダーレーなどはいったん日本から英国に輸送して、そこからこちら(豪州)に入国させていた。日本の種牡馬のなかに付けてみたいと思う馬もいるので、何とか早く元の状態に戻ってもらいたい」と話す。
秋には豪州最大のレース・メルボルンC、そしてジャパンCと名だたる国際レースが待ち構えている。馬インフルエンザによる検疫問題がこのままなら、競馬界全体に悪影響を及ぼすことは避けられない。
2011年07月09日
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