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世界の馬窓から

ハットトリック産駒からスーパーホース誕生!

 このコーナーでも何度も取り上げてきたハットトリック産駒のダビルシムが、凱旋門賞と同日にロンシャン競馬場で行われた仏G?・ジャンリュックラガルデール賞を快勝。無傷の5連勝で、欧州2歳チャンピオンに大きく近づいた。

 単勝1・5倍の1番人気に支持されたものの、レース前は「まだどのくらい強いか、はっきりしていない」という論調もあった。注目の一戦は出負けして後方から進める形。直線を向いたところでもまだ最後方のままで、万事休すかと思われたが、そこから内ラチ沿いを鋭く伸びると、ゴール直前で2着馬をきっちりと差し切った。

 手綱を取ったデットーリが「スーパーホース!」と称賛しただけでなく、見届けたライバル陣営も「普通は負けているレース。相当能力が高く、来年のクラシックに向けて間違いなく手強い相手になる」と一気に警戒を強めている。

 そんな同馬に欧州の大オーナーだけでなく、日本からもトレードのオファーが舞い込んでいるという。あるエージェントは「競走馬としてはもちろんだが、種牡馬としても価値が高いことを見越してオファーを出している。今後、激しい駆け引きが繰り広げられることになるだろうね」と分析する。

 今年はドバイWCをSSの血を引くヴィクトワールピサが制したが、また一つその血の偉大さを世界に認めさせる勝利となった。

2011年10月15日