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世界の馬窓から

オールウェザーの影響でドバイWCの価値が低下!?

 ヴィクトワールピサによるドバイワールドC制覇の快挙からもうすぐ1年。3月末のワールドカップデイ(ドバイミーティング)に向けて、12月から開催が始まっている。今年も天皇賞・秋馬トーセンジョーダン、ドバイWC2着馬トランセンドなど数多くの有力馬が遠征予定。“日本馬旋風”が期待できそうだ。

 しかし、主軸となるドバイWCは欧州だけでなく、ダートの本場米国からも、超一線級の参戦が減少している。10年からメイダンに舞台が移り、オールウェザーに変わったことで、さらに遠征しにくくなったという指摘がある。「(オールウェザーを)撤廃、改修した米国勢は当然確率が少なくなった。欧州も慎重に構える陣営が多いね」とある現地厩舎スタッフは語る。

 08、90年のブリーダーズCは当時オールウェザーだったサンタアニタ競馬場で開催。欧州勢が活躍したことで、ドバイへの参戦が期待されたが、思惑通りに事は運ばないようだ。「サンタアニタはプロライドという種類で差しが決まる傾向が強く、芝馬の活躍が目立った。しかしメイダンはタペタという種類で、前々で決まった昨年からも分かるように傾向が異なる。同じオールウェザーでも違いは大きく、多くの欧州関係者が適性を見極め切れておらず、慎重になっている」(前出スタッフ)

 日本馬の最大のライバルは、地の利があるゴドルフィン勢なのかもしれない。

2012年01月14日