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世界の馬窓から

種牡馬としても世界を制圧しそうなシーザスターズ

 09年に無類の強さで欧州競馬を完全制圧して種牡馬入りしたシーザスターズ(父ケープクロス)。女傑ウオッカが花嫁として海を渡り、2年連続して交配を行ったことが、日本でも大きな関心を集めた。

 昨秋に行われた当歳馬セールでは、上場された産駒が軒並み高値を付け“シーザスターズバブル”と話題となった。愛国・ゴフス社主催ノーベンバーセールでは、兄に愛ダービー馬を持つ牡馬が85万ユーロ(当時約9350万円)という高値を記録。同様に英国タタソールズ社のセールでも高価格で取引された。

 多くの種牡馬は産駒がデビューするまでの3年間で、徐々に種付け料が下がるケースが多い。しかし、シーザスターズは8万5000ユーロ(約910万円)をキープしており、このことからも人気の高さがうかがえる。さらには、単にお金を払えば種付けできるわけではなく、厳しい繁殖牝馬の審査に合格しなければならないのだ。

 突出した能力に加えて、母が凱旋門賞馬アーバンシー、兄に英愛ダービーを制し、種牡馬としても大成功を収めているガリレオがいる血統背景も、大人気をつくりだしている要因。今年も早々と満口状態になり、過去2年をしのぐ良血牝馬がそろっているという。種牡馬としても圧倒的な存在感を示しているシーザスターズ。この人気は当分続くことになるだろう。

2012年03月10日