女王様ぶりは健在だ。栗東坂路のスタート地点。この日もスイープトウショウは、少し進んだかと思うと後ずさり。鞍上の池添や担当の鎌田厩務員に促され、イヤイヤながら走りだしたのが約50分後だった。

　テンから池添のステッキが入る。気合を付けられると、1F目から12.9-12.4-12.6秒と速いラップを刻んだ。ラストは13.6秒とかかったものの、全体の時計は4F51.5秒。閉門直前の荒れた馬場状態を考慮すれば、十分すぎるほどに速い時計が出た。

　「とにかく追い切りをやれてよかった」。鶴留師の表情が自然とほころんだ。「しまいはこの前(スワンS最終追い＝ラスト1F14.3秒)よりいいね」と内容にも合格点を与えた。前走は5か月半ぶりで18kg増。「10kgぐらい太かったな。今回は素晴らしいメンバーだし、瞬発力では若いときのようにはいかんが、一度使った分いいやろうから」と上積みに期待する。

　池添も同じだ。「前走で次は良くなるという感触がありました。今回は息遣いなどが良くなってますね。3歳馬は強いけど、スイープ本来の走りをしてくれれば、一番強いと思います」とキッパリ。自信を持って3歳馬を迎え撃つ。

「このあとのことは馬主さんとも相談しないと」。師は明言こそ避けたが、6歳という年齢から、競走生活も残りわずかと想像できる。それだけに一戦一戦が勝負。スイープトウショウが女王の貫録を見せつける。

池添騎手を背に、坂路で前半から飛ばしたスイープトウショウは好時計をマーク

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2007年11月08日