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馬三郎25時

角田がバローズを強くする

 何の癖もなく、乗りやすい馬。ジョッキーにとってこれほどレースのしやすいことはない。馬券を買う側も同じ。本命党は欠点のない馬を好んで買い、穴党は人気馬に見え隠れする欠点を探す。欠点が少なければ少ないほど、完成されたサラブレッドといえる。ただ、そんな馬はまれ。ディープインパクトのような怪物はそう簡単に出てこない。追い切りやレースで不安点を取り除く作業にもジョッキー腕が求められる。

 応援したい馬と人がいる。アントニオバローズとその主戦・角田晃一騎手だ。「相当走る」。角田Jからこう聞いたのは昨年の夏だった。デビュー戦は2角でバランスを崩し、直線はモタれて何度もラチに激突。2着に敗れた。難しい気性は簡単に治らない。勝ち上がった2戦目も抜け出してから物見をして、突っ張っていた。シンザン記念も出遅れたうえに折り合いを欠くなど、ヒヤヒヤもの。粗削りな競馬でも勝つあたりが能力の高さだが、「本気で走ってない。課題がいっぱいある」と頭を抱える。

 優等生ではない。どこか人間的な部分があるからひかれる。普段のケイコも主戦が付きっきりだが、「ひとつ教えたら、ひとつ忘れそう」と苦笑い。そして、「ちょっとしたことで痛がったりする。大げさなんだ」とも。思わず、こちらも?そんなヤツ、おるおる?と相づちを打った。

 角田Jといえば、89年に最多勝利新人騎手として表彰され、デビュー2年目に桜花賞を制覇。G?10勝を挙げる腕達者だが、ここ5年、G?勝ちから遠ざかっている。今後のローテーションは弥生賞→皐月賞に決定したが、「王道を歩むよ。目標はダービー」と胸を張る。「こんな気持ちでG?を意識できるのはジャングルポケット(01年ダービー馬)以来」と口元を引き締め、「こういう馬がいると1年が早い」と充実の日々に満足感をつのらせる。

 ホライゾネットを着けた個性的な馬と栄光の舞台を夢みるジョッキー。どんなドラマが待っているのか。クラシックを熱くしてもらいたい。

(関西デイリー・井上達也)

2009年02月03日